レビューと評価  

はじめに

このレビューと評価は、まだ信長の野望新生をプレーしたことがない方のために、ゲームの概要と個人的な批評を紹介したものです。購入の参考になさる方は、人によって違った楽しみ方、違った評価があることを理解した上で、お読みください。

信長の野望新生のレビューと評価

過去の信長の野望シリーズは、全ての城、全ての合戦を操作できる「勢力プレイ」です。太閤立志伝シリーズは、武将個人を操作する「武将プレイ」です。信長の野望新生は、大名個人を操作する「大名プレイ」です。

プレイヤーは大名なので、大名のいない城や領地は配下に委任します。合戦も、大名の参加しない合戦は全国マップ上で自動で行われ、大名が巻き込まれると専用の合戦マップで采配を振るいます。公式サイトなどでは、家臣AIが特徴のように書かれていますが、あくまでもコンセプトは大名プレイで、家臣AIは大名プレイを実現するためのシステムの1つでしかありません。

周辺のシステムも、大名プレイに最適化されています。身分や政策で、家臣に委任できる内容が変化します。家臣は自動で内政などに取り組みますが、大名の判断が必要な内容については、具申という形で提言されます。この具申も、優秀な武将ほど効果的な内容を提言してきます。他国の歴史イベントは、結果が風聞として伝わるくらいです。

創造や大志のイメージでプレイすると、命令回数の少なさに戸惑うかも知れませんが、大名になりきってプレイすると、新生のシステムに納得できます。

合戦では、攻城戦より野戦が重要になりました。大名が出陣し、大規模な合戦が勃発すると、その勝者に威風が発生します。この威風には、相手の城や郡が寝返る効果があり、周辺国との外交関係にまで影響します。イメージとしては、長篠の戦いや関ヶ原の戦いのような大決戦なのでしょう。

合戦の問題は、敵AIが好戦的なため、小大名が過去の作品よりも難しくなった点です。敵が多方面からばらばらに来ることが多いため、威風の機会も意外と限られます。従属や停戦が使いやすくなったのですが、粘っても、その間に大大名がどんどん勢力を拡大させるため、逆転は難しいです。

その他にも、武将数の増加、歴史イベントの増加、対馬など、歴史シミュレーションとして純粋に強化されています。仮想展開の歴史イベントも用意されています。

過去の信長の野望シリーズと似ているように見えますが、プレイしてみると、意外と個性的な内容に仕上がっています。信長の野望ファンなら、きっと楽しめると思います。

残念なのが、相変わらずクリア方法に面白味がないことです。歴史イベントの要領で特殊エンディングに到達できたら、もっと楽しめたと思います。過剰な北条贔屓も、個人的に興覚めです。

- おすすめ度 -
★★★★☆

評価を上げるための改善点

・特殊エンディングの追加
・兵力回復量のバランス調整
・政策の個別停止
・PS4版の範囲指定のカーソルが遅すぎる
・大名の正室の実家の政策も使えるように
 婚姻の戦略性が増す(秀吉もお市と結婚したがる)
・小勢力にも固有政策や固有特技を
・最初の勢力選択画面で外交関係を表示
・合戦で退き口破壊による勝利をしたら残りの武将を捕縛
・威風の条件の見直し
・関東と北条を優遇しない
 関東は田舎、北条は籠城が得意な程度
・姫武将の能力を下げる
 特性で優遇して城主をサポートするくらいが丁度良い
・石高の高い城を与えると忠誠上昇
・従属国の国替え (プレイヤーは拒否も可能)
 前線に国替えさせられることで活路が開かれることも

巨大な敵勢力の攻撃を撃退して威風で返り討ちにするのが小勢力の醍醐味のはずなのに、敵AIは多方面からバラバラに襲来するため、威風の条件と噛み合っていません。領地が占領されるのを我慢して威風の条件を満たすなんて、ゲームデザインが歴史シミュレーションとして破綻しています。威風の条件を見直すとか、合戦に巻き込める範囲を広げるとか、改善の方法はいくらでもあると思います。

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